えばたリサイクル

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コシナという道

 いまさら浅学非才なわたしが説明することもないんですが、コシナという会社は一眼レフ用などの交換レンズメーカー、そしてカメラメーカー各社に安価なボディをOEM供給しているとして名を知られていたのですが、そこが1999年に突如発表したのがフォクトレンダー・ベッサL。それ以降ライカに代表されるレンジファインダーカメラの世界を広げるボディやレンズを数多く世に出しているメーカーです。
 最初はなかば社長の道楽然としていたということですが、デジタルへの大きな変革期に生き残る道として趣味性の高い分野に切り込むそれはある意味高い見識を物語っています。しかも、社長自らライカの大ファンで、ライカに追いつこうと「縦」に進むのではなく世界を広げる「横」への展開をはかることで、結果としてどちらかといえば「金持ちの道楽」然としていたレンジファインダーやライカマウントの世界を誰でも楽しめるものにしたコシナは、見ていて「次はどんなことをやるんだろう?」とわくわくさせるメーカーであります。
 それでいて「アサヒカメラ」2月号に掲載されたコシナ小林社長へのインタビューで、「ベッサは10万円を超えない」と明言。「多くの人に安くていいものを」の姿勢はあくまでも変えない、そこがまた好感を持ってしまうところなんですよねえ。
 で、そのインタビュー内で小林社長が「今年が大転換期」だと言っていたそれ(あるいはそれらのうちの1つ)がエプソンとの信州連合(?)*1によるデジタルボディだったのですね。いやー参りました。